インテリアコーディネータ「川上ユキ」さんのインテリアコラム「すてきの糸口をさがして」

第1回 いつもの部屋をすてきな風景に変えよう「まとまりのある部屋は、なぜいいの?」

すてきの糸口をさがして TEXT: yuki kawakami

すてきの糸口をさがして TEXT: yuki kawakami

はじめまして。インテリアコーディネーターの川上ユキです。
今回から、皆さんの生活に「すてき」のヒントをお届けする、インテリアコラムを書かせて頂きます。

はじめに
毎日、同じ生活を続けていると、部屋は何もない背景の様になってきます。

いつものテーブル、いつものキッチン…。馴れ親しんだものは心地よく私たちを包んでくれる反面、興味や関心が薄れ「これでいいや」という慣れ合いの気持ちも生みます。手をかければもっとよくなりそうな部分も、背景だからか、そのままでスルーしてしまう。
わたしも忙しくなると、部屋への関心が薄れることがあります。そんなときは「おっと、いけない」と花を買って生け、部屋を片づけ、新しいアイテムを買い足してみます。模様替えとまでいかなくても、手をかけることで、モノクロの場面が色をもつように、部屋はただの背景から目を楽しませる風景へと変わります。部屋が風景に変われば、心が潤い生活に活気がもたらされます。
このコラムのタイトルは「すてきの糸口を探して」といいます。「すてき」の糸口はどのお家にもあります。見落としがちなちょっとしたところにある糸口を探して、見慣れたいつもの部屋をすてきな風景に変えていきましょう。

今回のテーマ:リビング&ダイニング
「すてきの糸口」を見つける。最初の場所は、リビング&ダイニングです。家具の色やサイズについてお話します。家具については、設置してからそれっきり、長い間、スルーしていませんか?
ちょうど、「DAYS」のカタログにも「日本の暮らしに合う色を探しました」というコピーがあります。この辺りも一緒にお話したいと思います。

第1回 いつもの部屋をすてきな風景に変えよう「まとまりのある部屋は、なぜいいの?」

まとまりのある部屋は、なぜいいの?

インテリアでは「まとまりがある」ことをとても大事にします。

なぜかというと、たくさんのアイテムが集まるインテリアでは、まとまりがないと、モノの数だけごちゃごちゃして、落ち着かなくなるからです。モノでごった返す、まるでターミナル駅の改札みたいな部屋では、なかなかリラックスできませんよね。インテリアでいう「まとまり」は単に美的な話でなく、心の安らぎにも関わってくる大事なノウハウなのです。

なんだか落ち着かないなと思っている方は、間に合わせで買ったまま使っている古い家具はありませんか?もしかするとそこには「すてき」の糸口があるかもしれません。

「まとまり」を出す方法〜1〜
カラーボックスや、すき間家具を一つの大きな収納家具にまとめると、ごちゃごちゃとうるさかった見た目の「細切れ感」が消えて、統一感のある印象に変わります。リビングは、にぎやかな玩具や雑品も多いので、「扉つき家具」で隠す収納にするとさらにスッキリします。

「まとまり」を出す方法〜2〜
また、ダイニングテーブルと収納家具の色をそろえると、部屋全体のまとまりがさらに高まります。
家具は、部屋のなかでも占める割合が大きいアイテムです。家具のテイストが違っても、色がそろうと、同じ色の面積が広がり、一体感があるように見えます。
ごちゃごちゃうるさかった部屋が変われば、きっと「うちも案外、いい感じじゃない?」と家で過ごす時間に落ち着きがプラスされますよ。

「DAYS」のカタログでは、収納家具の「日本の暮らしに合う色を探しました」というコピーが目を引き、今回コラムを書くにあたり、実際の色見本を見せていただきました。
どれもベーシックで合わせやすそうな木目でしたが、とくにナチュラル色は「ちょうどいい、万能な色だなぁ」という印象をもちました。皆さんが今お使いのテーブルや家具にも合いやすい色だと思います。

あとがき「わたしと『DAYS』と、このコラム」
最後に、あとがきのスペースも頂いたので、このコラムを書くにいたったいきさつもお話したいと思います。

夏の盛り、わが家に一通のメールが届きました。
差出人は「千趣会」とあります。はて?と思い、メールを開くと「新しいブランドのコラムを執筆いただけませんか?」とありました。
メールのやりとりだけでお仕事をするのも寂しく思い、「会って、打ち合わせをしませんか」とお返事しました。会社見学はわたしの楽しみであり、ライフワークです。どんな職場なんだろうと思いながら、いそいそと本社に伺いました。

打ち合わせでは、できたてのカタログを見せてもらいました。新しいカタログは、「通販=ぎゅぎゅっと商品が詰まっている」というイメージがなく、ページにはゆったり余白が取られていました。たとえるなら、スーパーでの買い物が専門店でのショッピングに変わった、そんな印象を受けました。じっくり読んで買いたくなる雰囲気です。
それぞれの丁寧な商品づくりにも好感をもちましたが、わたしがひそかに感心したのが、ブランドの立ち上げや開発に携わった社員さんの様子でした。打ち合わせに集まった方が何だか清々しく明るいのです。

わたしがカタログをめくっていると、
「実はこのフライパン、僕、買おうと思ってるんですよ」とか、
「この商品は担当者が、気合いを入れてたんですよねー」とか、
絶えることなく、楽しい“補足情報”が入ってきます。

「自分でも買うつもり」のモノが、いい加減なはずがありません。どんな言葉よりも説得力を感じました。きっと自分たちがいいなと思える商品をつくっているから、現場の皆さんの心は明るいのでしょう。
現場の雰囲気を目の当たりにして、「DAYS」のいいところや「こんなふうに使うといいだろうな」…という内容をコラムにプラスしました。わたし自身、買い物をするとき、つくった人の熱意を感じると何倍も嬉しくなります。「DAYS」の商品を買われる方にも、そんな嬉しさが届けられたらいいなと思ったのです。

こんなふうに、つくる方、買われる方、皆さんを応援する気持ちでこのコラムをスタートさせました。次回もまた読んで下さるとうれしいです。

PROFILE

川上ユキインテリアコーディネーター / プロダクトデザイナー

川上ユキ

Photo © Masaharu Hatta

インテリアコーディネーター / プロダクトデザイナー

住宅関連企業で家具や住宅などの商品開発、デザインコンサルタントを行う。またインテリア・収納の講師として、女性誌を中心に新聞の連載やテレビなどでも活躍。デザイナーとしての実践的な生活提案に定評がある。
主な著書に『独り暮らしをつくる100』(文化出版局)、『カエテミル』シリーズ(大和書房)、『収め納める』(世界文化社)他。著書はわかりやすい内容とセンスのよい提案から海外翻訳本も多数に及ぶ。

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