2025.02.20 更新
法事での服装(女性)は何を着ればいい?法事の種類から身だしなみの基本までご紹介
法事は故人の冥福を祈るための大切な儀式です。ここでは法事の主催者と参列者の服装や身だしなみ、小物の選び方に関するマナーについて詳しく解説。何年にも渡って行われる法事の意味を理解しながら、その場にふさわしいものを選ぶようにしましょう。
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法事とは?最近の法事の傾向
「法事」は、故人の冥福を祈るために執り行われる仏教の儀式です。「法要」は僧侶が読経して供養する儀式を指しますが、葬儀後だけでなくお盆などに行われる会食などを含めた仏教行事全般を「法事」といいます。
法事は「初七日」に始まり、「四十九日」「一周忌」「三回忌」と続いていきますが、初七日が葬儀当日に行われることもあります。最近では、亡くなって2年目の命日に行われる三回忌を節目として以降の法要は執り行わないことが多いようです。
かつては故人に縁のある人が参加していましたが、今は家族や親族のみで行うことが主流になっており、多少カジュアルな服装で参加するケースも増えています。
法事の種類にはどんなものがある?
上記でお伝えした、主な法事の種類についてご説明します。
「初七日」……故人が三途の川を無事に渡れることを願って供養する法要。本来は命日から7日後に行うものですが、最近では葬儀当日に「繰り上げ初七日」として行うことが多いようです。
「四十九日」……故人が成仏し、極楽浄土に行けることを祈って供養する法要。「忌明け(きあけ)」とも呼ばれ、それまで「忌中」だった遺族が日常生活に戻る日でもあります。
「一周忌」……亡くなって満1年にあたる命日に行われる法要。一周忌は喪中が終わる節目の日となるため、家族や親族を招いて読経や焼香、墓参りや会食をして故人を供養します。
「三回忌」……故人が亡くなってから満2年目に行う法要。内容は一周忌とほぼ同様ですが、招待する人が少ない場合や家族のみで執り行われることがケースが増えています。
三回忌以降も「七回忌」「十三回忌」、故人が先祖の仲間入りをする「三十三回忌」などがありますが、いつまで行うかは宗派や地域によって違うようです。最近では、核家族化などの時代の流れとともに三回忌以降を省略する家庭が多くなっているようです。
法事における服装のマナー
親族以外の参列者を招く場合も家族のみで行う場合も、法事に参列する際の服装は喪服を着用するのがマナーです。
喪服は黒や薄墨色が一般的で、「正喪服」「準喪服」「略式(略喪服)」の3つに分けられており、場面に応じたふさわしい服装を心がけることが大切です。
最近では「平服(へいふく)でお越しください」というケースも増えていますが、カジュアルな普段着ではなく略式(略喪服)で行くのが原則です。
【正喪服】
最も格式高い喪服で、着物は特に格が高くなります。葬儀や告別式、一周忌までの法要で、喪主や親族など主催する側の人が着るものです。
【準喪服】
一般的な喪服のこと。一般参列者としてお通夜やお葬式に伺うのであれば、準喪服を選びましょう。喪主や遺族が着用することもあります。
【略式(略喪服)】
三回忌以降の法事や急な弔問、お通夜へ参列する際に着用します。男性も女性も、黒や濃紺などのダークカラーで控えめな服装を選べば失礼になりません。
上着やコートについて
寒い季節は上着やコートを着用しても構いませんが、カジュアルな雰囲気のものではなく、きちんとした印象を与えるコートを着用するのが大人のマナーです。
黒やグレーなどの控えめな色のものや光沢のあるボタンなどが付いていないものがあればベストです。会場へ到着したら建物に入る前に脱ぐといいでしょう。
傘の色にも配慮したい
当日のお天気が雨の場合、傘の色にも気を配りたいところです。服装と同じく、柄物やカラフルなものは避け、黒やグレーなど落ち着いた色の傘で参列しましょう。ない場合は透明のビニール傘を使えば失礼になりません。猛暑の場合の日傘についても同様です。
法事でのメイク・ネイル・髪型について
【メイク】
法事の席では、ナチュラルメイクがいちばんです。アイメイクやチークなども、派手な色は使わず、ベージュ系でシンプルにまとめましょう。 また、ナチュラル=メイクをしないという意味ではありません。ノーメイクは失礼にあたりますのでご注意を。
【ネイル】
クリアタイプやベージュ系の落ち着いたデザインならそのままでも大丈夫ですが、派手なネイルやつけ爪はオフしたほうがいいでしょう。もし落とせないという場合は黒い手袋で隠すという方法がありますが、お焼香や会食時には外すのが作法です。
【髪型】
ショートやボブの人はアレンジなしでOK。ロングヘアの人は焼香の際やおじぎをした時に広がらないよう、まとめ髪にすると良いですよ。ゴムやバレッタなど、ヘアアクセサリーは黒で統一します。ワックスやスプレーなどのスタイリング剤は無香タイプが望ましいです。
年代別・喪服選びのアドバイス
喪服は着る機会が少ないことから、5年や10年に渡って使い続けることも珍しくありません。基本的にはベーシックなものを選んでおけば長く着用できますが、年齢によって体型が変化することも考慮して選ぶことをおすすめします。
最近では慶事・弔事どちらでも使えるブラックフォーマルも多くありますが、できればきちんとした喪服のフォーマル服を1着持っておくといざという時に安心です。ここでは、それぞれの年代にふさわしいおすすめの喪服をご紹介します。
【20代の女性におすすめの喪服】
ジャケット&ワンピ2点セット
若々しさのあるジャケットタイプがおすすめ。タイトスカートよりもフレアスカートを選べば、裾さばきを気にすることなく立ち座りがラクです。暑い季節はジャケットを脱げば暑さ対策にもなります。
【30代の女性におすすめの喪服】
ノーカラーアンサンブルスーツ
少し落ち着いた雰囲気のものを選ぶのが良いでしょう。40代に向けて体型が少しずつ変化していく方も多いので、ぴったりとしたデザインよりも、少し余裕のあるものを選んでおくと安心です。
【40代の女性におすすめの喪服】
4点セットパンツスーツ
お通夜やお葬式に参列する機会が増えていく世代ですから、きちんとしたブラックフォーマルを1着は持っておきたいですね。体型が気になる方は、体のラインをカバーするワンピースやパンツタイプの喪服がおすすめ。
【50代以上の女性におすすめの喪服】
2ジャケット4点セットワンピーススーツ
正喪服としても着られるものを準備しておいてはいかがでしょうか。シンプルでスカートの丈がより長く、また襟元の開きがより小さなものを。ご購入の際には、着脱のしやすさもチェックすることをおすすめします。
【遠方やお仕事帰りの法事におすすめの喪服】
畳んで持ち運びできるブラックフォーマル
遠方やお仕事帰りの法事に参列する場合に「行き帰りは私服で過ごしたい」という方には、畳んで持ち運びできるタイプがおすすめです。シワになりにくいのでアイロンは不要。寒い季節はあったかインナーなどを活用すれば、季節を問わずにお使いいただけます。
身だしなみの注意点と必要なもの
法事での身だしなみの基本マナー
【弔事の場にふさわしくないもの】
色としては、黒が基本です。参列する際、殺生をイメージさせるものは避けるのがマナーです。毛皮や直感的に動物の皮とわかる爬虫類系の皮革(クロコなど)はNG。革製品を身に着ける場合は、ツヤを抑えたものを選ぶのが無難です。また、カジュアルな雰囲気が出てしまうものや光沢のある装飾品などは弔事にふさわしくありません。
【なるべく肌を見せないようにする】
どんな服を選んでも、必要以上に肌を露出させないように気を付けましょう。注意が必要なのはスカート丈。短くてもひざが隠れる程度のものにするといいでしょう。喪服としては、ひざ下からふくらはぎくらいまでの丈が一般的です。また、胸元が大きく開いたデザインも避けるのがマナーです。
【法事におすすめの靴】
ブラックフォーマルオブリークトウパンプス
黒であれば何でも良いというわけではなく、革製は避け、派手な飾りのないシンプルな布製のパンプスを合わせるのが正式なルールです。長時間立ちっぱなしという場合も考慮して、脚が疲れにくいパンプスを履いていきましょう。
【法事におすすめのバッグ】
変形スカラップフォーマルバッグ
靴と同様に、革製のものはできる限り避け、布製の黒のバッグを合わせましょう。ブラックフォーマルバッグをお持ちの場合、手荷物でいっぱいになってしまったら、黒いサブバッグを持っていくと安心ですよ。
【法事におすすめのアクセサリー】
マグネット式 パール調フォーマル ネックレス
弔事の場では、結婚指輪以外はつけないのが一般的とされています。アクセサリーを身に着ける場合は「涙を表す」とされる白or黒のパールのネックレスで。 ただし、「不幸を重ねる」という意味に繋がる2連・3連のネックレスは避けるようにしましょう。
【法事におすすめのストッキング】
【3足組】丈夫で伝線しにくいパンティストッキング
お葬式では黒の無地ストッキングを履きましょう。お通夜の席であれば、肌色のストッキングもマナー違反にはなりません。冷房対策のひざ下ストッキングや寒さ対策のあったかタイツなどを活用して季節にあわせたものをプラスするといいでしょう。
【法事におすすめの小物】
金封ふくさ(ブラックフォーマル)
弔いの気持ちを伝える金封ふくさやきちんとした印象を与える念珠、大切な念珠を入れるケースなどは、エレガントなデザインのものがあると重宝します。いざという時のために大人の女性のマナーとして用意しておくといいでしょう。
まとめ
「法事」と一言でいっても、様々な種類のものがあることがおわかりいただけましたでしょうか。服装や小物選びでも注意することが多いと思われたかもしれませんが、法事に参列する上で一番大切なことは亡くなった故人を偲ぶ気持ちです。
基本的なマナーさえ守っていれば、そこまで細かく気にすることはありません。迷った時は控えめなデザインのものを選ぶようにしながら、あなたらしい服や小物を身に着けて参列することをおすすめします。
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