花笑むとき特集|メッセージ

花笑む女性たちへメッセージ


後半人生、セカンドステージこそ、花笑むとき。
一生涯輝き続けるために。
少し前まで、こう訴えていた。

これからの時代、人生に老後はない。人は生涯美しくいられるのだから、自ら老後に逃げ込むなんてありえないと。

でも気がついたら、「人生は100年」へと更新されていた。

つまり、老後がないどころか、人生が2つ分そっくり入る位に人間の寿命は延長されていたのだ。

だから今まさに訴えたいのは、人生はまだ前半が終わったばかり。

これから後半が始まる、第二部が始まる、そういうタイミングにあるのだと言うこと。

でもいきなりそう言われても戸惑うばかりなのだろう。

そう、最初は「人生100年」という響きに、何だかワクワクしたもの。

でも冷静になると喜んでばかりはいられないことに気づき、一転不安の方が多くなっていた。

だからここで改めてに、もっと具体的に考えてみたいのだ。

ブリリアント世代の2つ目の人生のこと。

不安より期待を持って、セカンドステージの入り口に立って欲しいから。



まず、決めておきたいのは、後半人生のテーマ。

で、ここは是非、1つ目の人生でやり残したことをやってほしい。

といっても、大げさに考えないで。

自分は何者で、何をやり遂げ、何をやり残したのか?といった大きな話では無い。

すでに1つめの人生をまとめ上げた人たち、リスクのある人生はもういらない。

喜びだけを追求してほしい。だからもっとささやかな事柄でいいのだ。

やり残した小さなテーマをランダムに上げてみて。

例えば、英語をきちんとマスターして、外国人の友達を作りたかった。そして世界一周をしたかった。

あるいはまた、油絵の描ける人になりたかった。料理のプロになりたかった。

それを何となくの趣味のレベルではなく、もっと本気で取り組むのが2つ目の人生。

かつての大人は、余生において余った時間を埋めるために趣味を作った。

そうではなくて、1回目を終えたから判る自分の才能を“やり残し”に託して人生後半のテーマにするのだ。

なんらか研究テーマを持つのも良い。

自分の専門分野を見つけ、大学院にでも行ったつもりで研究を始めるのはどうだろう。

歌舞伎や宝塚歌劇もただ観劇を繰り返すのではなく、もっともっと深く知る。

趣味を趣味に留めず、マニアの域まで研究するのだ。

幸い大人の勉強には余分なお金がかからない。いざとなればインターネットが何でも教えてくれる。英会話でさえ。

逆に作品を発表するのもSNS上なら資金は不要。後は好奇心で心を満たすだけ。

贅沢にはお金がかかるが、知性を磨くのにお金はいらない。

なのに好奇心が生まれると、心がどんどん豊かになり、物質的な贅沢よりもっともっとゴージャスな人生になるはずなのだ。



少し前までは生涯、健康と美しさを保ち続ける方法ばかりがクローズアップされた。

でも人生100年となれば、健康と美しさだけでは生きられない。

その空洞をしっかりと埋めるのが実は好奇心であり、知性を磨くことなのだ。

知識を増やすのは、もちろんひけらかすためではない。

知れば知るほど、もっと知りたくなり、いろんな好奇心が湧いてくる。

知識の分だけ、人とも会話が弾む。それだけで人生が充実することはわかるだろう。

逆から言うなら、年齢を重ねて1番早く諦めてしまうのが、じつは「知ること」。

今更いろいろ知ったところで、何の役に立つの?そう思いがちだから。

でもそれがエイジングの最大の原因だって気づいてほしのだ。

知るほどに目が輝き、生命感がキラキラし、だから絶対に美しく若く見える。魅力的に見える。

大人の美しさは形が整っていることではない。何歳になろうと輝いていること。

だから夜寝る時に、明日を楽しみにできること。朝目覚めると、もうワクワクしていること。

大人の美しさはそこに宿る。

そう、だから「花笑むとき」なのだ。

つぼみがほころび花が咲く時、まさしく生命感を煌めかせる。

それを見るのは最も幸せな瞬間。

生き生きとした喜ばしい美しさで周囲の人をも幸せにするべきだからこそ、大人は花笑むべきなのだ。

開花する時のようなワクワクする気持ち。それを毎朝でも感じたい。

今日を楽しみにし、明日の自分に興味を持つ。だからいつも少し微笑んでいられる。

それが後半人生、セカンドステージの約束。一生輝き続ける1番大切な鍵である。


齋藤薫(Saitou Kaoru)
1955年東京生まれ。
美容ジャーナリスト、エッセイスト。
女性誌の編集者としての経験を生かして美容記事の企画に携わるほか、化粧品会社や百貨店のコンサルタント、
広告や商品開発のアドバイザーとしても幅広く活躍中。

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