
ホットフラッシュ
(汗悩み・冷えのぼせなど)


女性の誰もが、閉経とともに通る更年期。エストロゲンの急激な減少は、誰の身にも起こります。「栄養に気をつけていたらエストロゲンは低下しない」ということはありません。そうであるならできるだけ快適に、不調を気にせず過ごしたいものですが、そんな秘策はあるのでしょうか。
現在のところ、更年期症状はエストロゲンだけでなく、その人の気質と環境が影響すると見られています。

気質とは、その人の物の考え方や行動傾向をいいます。
更年期医療を中心に女性のライフステージにに応じた健康管理を研究・診察する専門家集団である日本女性医学学会の関連研究では、「あれもこれも完璧にこなそうとする几帳面・真面目な性格の人は、更年期症状を重く感じやすい」としています(※1)。完璧主義の人は体が疲れやすくなっているのに「これくらいできるはず」「私がやるしかない」と頑張ってしまい無理を重ねたり、周囲の期待に応えようと無理をし、困っていても「助けて」と言い出せず抱え込んでしまう傾向があるからです。
そして「こんなはずじゃなかった」と、できない自分を責めて悲観的になり、痛みや辛さに対してホルモン変動により鋭敏になってしまうためです。

また、「体質的に自律神経が乱れやすい人が、のぼせや不眠を強く訴える」という報告もあります(※2)。自律神経の乱れとは、緊張をもたらす交感神経と、リラックスをもたらす副交感神経のバランスが悪くなりやすいということを意味します。
感受性が高く、人間関係やちょっとした感情の行き違いも気になってくよくよしてしまう。緊張して、なかなかリラックスできない。そんな人は自律神経が乱れやすいということになります。もっと「ずぼら」「いいかげん」を心がけてもいいかもしれません。音、光、気圧変化などにも敏感で、すぐ緊張してしまうという人も、これらの刺激を受けにくい工夫をしてみましょう。

今、更年期女性を取り巻く環境は激変しています。少子高齢社会における親世代の介護の問題は、働く女性が増えたこと、社会構造の変化により、更年期世代の女性にかかるストレスも変わってきています。
出産年齢が上がったことで、更年期は子育て真っ只中の人も増えました。幼い子どもの世話に追われながら不調に悩んでいる人も増えています。
仕事を続けてきた人はそろそろ責任の重いポジションを任される時期で簡単に休んだりしにくい。そんな忙しい生活に影響を与えるからこそ、更年期の不調はよけいにつらく、自分をもどかしく感じたりするのです。

ストレスは自律神経のバランスを崩す要因なのは明らかです。最近は男性更年期の話題もありますが、女性に限らず、中年期になれば体力や気力が続かない時が出てきます。
ストレスを緩和するには、まず「自分さえがんばればいい」と我慢しないこと。また、「仕事を辞める」のようにいきなり大きな決断をするのではなく、自分に合ったリラクゼーションの方法をみつけて、日々の小さな気分転換を図りましょう。
食を楽しむことも、重要なリラクゼーションです。誰かのためではなく自分のために「何を食べるか」を工夫しましょう。栄養不足や運動不足で筋肉量が落ちると、代謝も悪くなり、睡眠リズムも乱れて気分も滅入ってきます。生活を見直して、食事、運動、睡眠などのいい習慣をつけていくことが、更年期の心の安定にもつながるということなのです。
