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エストロゲンの「減少」だけではない。更年期がつらい理由は「ゆらぎ」にもあり

「女性ホルモン減少」の中で起きている「ゆらぎ」とは何か

女性の生涯にわたるホルモンサイクルを見ると、エストロゲンは40代前半からじわじわと減少し始めます。そして多くの人で、閉経の半年ほど前からは、ジェットコースターのように急降下していくときです。このことは、更年期症状の主な原因とされています。
ところが、特に40代後半では、イライラやほてり、冷えなど「これはきっと更年期?」と思える症状があって婦人科を受診しても、検査の結果で「女性ホルモンはまだ減っていません」と言われることもあります。

このことに関係すると思われるのが、「ゆらぎ」なのです。
この時期の女性ホルモンの変動をよく見ることでわかってきたのは、単に下がっていくわけではなく、減少と上昇を複雑に繰り返し「乱高下」しながら変動しているということなのです。 この時期の測定値を調べると、なんと1日の中でも変動し、朝、午後、夜と測定したら全部違うということも起こります。
このため、受診して測定した時間帯によっては「まだ下がっていません」「更年期の数値ではない」と、みなされる結果になる場合があるのです。
わかっておきたいのは、更年期の女性ホルモン値は「ゆらぎながら減少する」ということです。

女性ホルモンのさまざまな「ゆらぎ」が、心と体に及ぼす影響

単にホルモンが減るだけでなく、減少と上昇を繰り返しながら下がるという不安定な状態になることは、「受診しても更年期と認めてもらえない」という、女性にとっては理不尽な状況を引き起こします。「更年期ではない。気にしすぎです」などと言われたことで傷ついてしまい、よけいに気分が落ち込んでしまうこともあります。

なお、「ゆらぎ」という不安定な変動そのものも自律神経のバランスを揺さぶるため、心身の症状が同時に出やすくなります。

「昨日はパワフルに動いて仕事も家事もこなせたのに、今日はイライラして何も手につかない」
「ささいなことで感情が爆発し、家族をどなりつけてしまった」

という不安定さもこうした「ゆらぎ」が影響しているのかもしれません。
まず、「更年期はゆらぎ期でもある」ということを、自分で受け止めておいてください。
そして、気分をゆったり持つためのリラクゼーションを見つけたり、仕事や家事で無理なスケジュールを組んで自分を追い詰めないようにするだけでも、違ってくるはずです。

エストロゲンは足りていても「ゆらぎ」は起こる

では、「ゆらぎ」とは、よく言われる「ホルモンバランスが悪い(崩れている)」と同じ意味なのでしょうか。
実は、月経周期がまだ規則正しい時期でも、「ゆらぎ」は症状の要因の一つになります。

つまり、1か月の月経周期の中で、排卵期にはエストロゲンの分泌が多く、黄体期には少ない(黄体ホルモンの分泌が多い)という周期的な変動があります。この変動も“ゆらぎ”といえるのです。
女性の体にさまざまな作用をもたらすエストロゲンのレベルが日々変動するのですから、良くも悪くも影響は起こります。
40代は閉経に向けてエストロゲンが少しずつ減少してくる中、周期的な“ゆらぎ”の幅も大きくなり、月経周期の乱れや不調につながると考えられます。

自分の中のゆらぎを受け止め、ゆったり過ごすには

急にイライラしたり、泣きたくなったり、ひどく疲れてしまったり。これまでとは違う変化が起きているのは、「気のせい」でも「頑張りが足りない」のでもありません。女性ホルモンという「物質」の仕業です。頑張りすぎず、優先順位を下げて、少しでも快適に過ごす時間を増やしてください。

更年期は、ジェットコースターのようにホルモンが揺れ動く時期であり、「ゆらぎ」の時期は一過性といえます。やがて起こる閉経に向かい、体が新しいステージに適応しようとしているプロセスと前向きに考えてみてください。つらい時は一人で抱え込まず、婦人科などの専門医に相談することもおすすめします。

記事監修

公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会は、1996年設立(2023年公益法人化)の、女性が健康で充実したライフキャリアを実現できる社会を目指す支援団体です。更年期などのヘルスケア教育、電話相談、企業向け「女性の健康経営」推進を柱に、女性の生涯にわたる健康課題に専門的な視点から取り組み、一人ひとりが本来の力を発揮できる環境づくりをサポートしています。

メグエル

更年期、のち、晴れ。

更年期の毎日が、晴れやかな時間になるように。

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