- 2022.06.20
- ベビーファッション
ファーストシューズは
いつから履く?
選び方からおすすめシューズまで
赤ちゃんの足は、大人の足よりもやわらかく未発達な状態。ベビーシューズを選ぶときは、きちんとサイズを測ってぴったりのものを選んであげるようにしましょう。
今回は、経験豊富なシューフィッターでありキッズシューズの企画開発も担当する、アサヒシューズ株式会社の古賀 稔健さん監修のもと、赤ちゃんの足の仕組みやぴったりの靴の選び方、足のサイズの測り方まで、ファーストシューズ選びに役立つヒントをご紹介します。
監修:古賀 稔健こが としたけ
120年以上の歴史を持つシューズメーカー・アサヒシューズ株式会社で、ベビーシューズを中心に企画開発を担当。FHA認定シューフィッター、足病医学会会員として、幼稚園や小学校、各種学会などで「足と靴と健康」をテーマに啓発活動や講演を行う。のべ約3万人の足の測定・カウンセリング経験を持つシューズのスペシャリスト。
ファーストシューズとは?いつから履くもの?
たっちができて、よちよち歩きはじめるようになったら、足をサポートしてあげるためにベビーシューズを用意しましょう。骨も筋肉も未発達な赤ちゃんの足。
すぐに大きくなるからといって大きめの靴を履かせると、足のトラブルの原因になります。赤ちゃんの成長、発育に合わせて、ぴったりの靴を履かせてあげてください。
Q.赤ちゃんの足の仕組みは?
赤ちゃんのくるぶしから下はほとんど軟骨で、足指の親指と小指が大きいのが特徴です。そして赤ちゃんの足は親指と小指の幅も広く、大人の足より扇に近いような形をしています。赤ちゃんの足はこのようにやわらかく、形成も未発達段階なので大人と同じ靴選びは通用しません。
また、現代人に多い偏平足や外反母趾は、成長期の赤ちゃんの足にムリな負担を強いることも原因のひとつと言われています。
赤ちゃんの足に合わせた靴選びをして、足の成長も考えてあげましょう。
ファーストシューズの選び方。ポイントは7つ!
赤ちゃんの靴選びのポイント
たくさんの種類があるベビーシューズ。特に初めてのママパパは、どれが良いのか迷ってしまいますよね。サイズや素材、デザインなど、選び方のポイントをまとめました。
Point.01赤ちゃんの足にフィットするサイズ
赤ちゃんの足の健やかな成長を守るには、足にフィットするシューズを履かせてあげましょう。成長が早いからといって大きすぎるサイズを選ぶと、かかとが抜けて歩きづらくなってしまいます。
靴のサイズはつま先に“足のサイズ(足長)の5%くらい余裕のある靴”がおすすめです。
そのために大切なのが、足のサイズをきちんと計測すること。次の章で足のサイズの測り方を詳しくご紹介しますので、そちらもチェックしてみてください。
Point.02つま先が広めで包み込むようなデザイン
赤ちゃんの足の形は、指先に向けて扇のように広がっている場合が多いです。そこで、つま先が広めですっぽり包みこむようなデザインのベビーシューズがおすすめ。
ただし足の形には個性があるので、全員が当てはまるわけではありません。靴のカップインソールを外し、その上に赤ちゃんを立たせてみて、足の形と靴の形が合いそうか確認してみると安心です。
Point.03かかとや足首をしっかり支えるもの
ファーストシューズは、まだまだ不安定な赤ちゃんの足首やバランス力・筋力をサポートできるよう、つま先やかかとに程よい硬さのあるものがGOOD。さらにミドルカットやハイカットなど、かかとから足首までをホールドして支えられる靴なら安定感よく歩きやすいです。
歩行が上手になってきたセカンドシューズからは、ローカットの靴もおすすめです。
Point.04靴底が柔軟に曲がる構造であること
赤ちゃんの足の動きをジャマしないよう、靴底(ソール)は曲がりやすい構造のものを選びましょう。
目安は、ある程度の硬さがありながら、つま先側から約1/3程度のところがしなやかに曲がるもの。歩くときに靴底と足裏が同じバランスで曲がることで、赤ちゃん自身が歩行しやすく、つまずきも防ぎます。
Point.05靴底の素材は「すべりにくい・つまずきにくい」を意識して
よちよち歩きの赤ちゃんには、すべりにくいゴムやスポンジ素材の靴底が安心。
また歩き始めの赤ちゃんは、足の前足部を中心に歩きます。つま先部分のガードや底に角度をつけた“巻き上げ設計”がある靴もおすすめです。
Point.06履口が広く開き、ママパパが履かせやすいもの
履かせやすさも大事な要素。ただし、履かせやいということは脱げやすいということでもあります。「靴を履かせてベビーカーに乗せていたらいつの間にか靴が無くなっていた」というお話は、ママパパの間でよく聞くエピソード。
「履かせやすくて脱げにくい」を叶えるには、靴ひもの役目をする“面ファスナー”のあるベビーシューズがぴったり。面ファスナーがきちんと装着できているか、毎回しっかり確認することもお忘れなく。
Point.07アッパーは柔らかくて軽い素材を
足を包み込むアッパーは、赤ちゃんの肌に優しい素材や負担がかかりにくい素材を。またシューズを清潔に保てるよう、洗える素材の靴、もしくはカップインソール(取り外せる中敷き)だけでも洗えるタイプを選ぶのがおすすめです。
カップインソールを外したら、中に砂やホコリがたくさん入っていたということもよくありますので、こまめにチェックしてあげましょう。
ほかにも、歩行にあわせ曲がる靴底や、かっちり箱形でしっかり固定されたもの、足指のびのび、ゆとりたっぷりなども目安に選んであげて下さいね
身近なものでカンタンベビーの足サイズの測り方
赤ちゃんにぴったりのシューズを選ぶために、足のサイズを測りましょう。足のサイズを測る専用スケールが市販されていますが、もしそういったものがなくても、身近なものを使って測ることができますよ。
なお、サイズを測る際は、赤ちゃんに立ってもらうことが重要です。座った状態だと足のサイズが正しく測れないのでご注意ください。
準備するもの
- ・四角いお菓子箱のフタなど(角が90度の浅めのもの)
- ・メジャー
足のサイズの測り方
Step.01
赤ちゃんを立たせた状態で測ります。
Step.02
箱のフタをひっくり返して床に置き、その上に赤ちゃんの足を乗せます。
Step.03
フタの側面と垂直になるように、赤ちゃんの足のかかとを軽く合わせます。
(足裏の中心ラインは、かかとの中心から人差し指への直線です)
Step.04
フタの側面から、足の親指か人差し指、どちらか長い方までの長さを測ります。これが「足長のサイズ」です。
ベビーシューズを買ったら・・・
通販やインターネットショッピングでベビーシューズを購入した場合、お店とは異なりその場でフィッティングができません。
商品が届いたら、まずは室内でサイズが問題ないかを確認します。
- (1)ベビーシューズを履いて立ったときの状態はどうか?きつい/きつくない?指先に余裕があるか?かかとの締め付け感は?
- (2)ベビーシューズを履いて歩いたときの状態はどうか?歩きにくいそぶりはあるか?赤ちゃんが痛がって嫌がっていないか?
ファーストシューズ Q&A
Q.ファーストシューズの履かせ方は?
まず、赤ちゃんと対面で座ります。一方の手で靴をかかと側から持ち、もう片方の手で赤ちゃんの足をとって、そっと靴に入れて履かせます。赤ちゃんの足が靴に収まったら、かかとの内側をトントンと合わせ、甲のベルトを締めればOK。
歩く際は静かに歩かせてあげてくださいね。特に初めて靴を履くときは、両手を添えて歩かせてあげると赤ちゃんも安心します。
なお、初めての靴は赤ちゃんにとっては、“おもちゃ”にしか見えません。まずはおうちの中で、靴下を履かせるように靴を履かせて、遊び慣れさせることも大事です。
Q.ファーストシューズはどれくらい使えるの?
1歳から2歳にかけて、赤ちゃんの足のサイズは平均で2cm近く成長します。そのため、0.5cm刻みのベビーシューズなら3~4ヶ月を目安に足を測定し、買い替えましょう。
成長の早さには個人差がありますが、1歳前後の歩き始めのファーストシューズから2歳になるまでの約1年間で、3~4回のサイズ変更が必要になる可能性があります。ベビーシューズのサイズが合っているか、定期的に確認するとよいでしょう。
サイズの確認には、前の章でご紹介したサイズの測り方のほかにも、カップインソールを外して赤ちゃんをその上に立たせ、サイズに問題がないかチェックしてもいいですね。
まとめ。ファーストシューズはぴったりのものを
ベビーの靴は、服と違って大きめでも何とかなる、というものではありません。サイズが小さくても大きくても足の負担になるので、ママパパが気にして選んであげましょう。
ジャストフィットするサイズなら、歩くのも遊ぶのも、赤ちゃんは快適な時間を過ごせます♪
ベビーの健やかな成長をサポートするためにも、デザインだけでなくサイズや素材選びにはじゅうぶんこだわって選んであげてくださいね。