ママフル365コラム 【保育園園長のナルホド育児】 おむつ外れ
教えてくれた人:千趣会チャイルドケア スーパーバイザー 松澤先生(えがおの森保育園・いの 元園長)
始めの一歩が出て、一人で歩けるようになってくると、今度はオムツが取れることが気になってきますね。オムツについての考え方は、お母さんが外す時期を決めて取り組む「トイレトレーニング」から、お子さんの体や脳の成長に合わせて自然に外れていく“オムツ外れ”という考え方に変わってきています。「しつけ」や「訓練」をして親子でストレスを溜めるよりも、子どもが自分で「出来る様になる」時期に関わっていくことで、お互いにストレスなく過ごすことができます。「いつかは外れるさ♪」くらいの気持ちでお子さんの発達を見ながら進めていかれると良いでしょう!
今回は、おむつ外れのタイミングと、スムーズに進めるコツについてご紹介します。
《おむつ外れのタイミング》
◆下記に大体の目安を記載しましたので、チェックしてみてください。
①一人で歩ける。
②昼間、おしっこの間隔が1.5時間~2時間位開くようになってきた。
③「オムツに触る」「もじもじする」「急に動きが止まる」等おしっこの前にサインがある。
④簡単な意思疎通ができる。ウンチがわかり、「チー(ウーン)」という。
⑤トイレやおまるに興味を持ち始めた。
⑥なんでも自分でやりたがるようになった。
こうした姿が見られたら始めてみましょう。
また、失敗した時の衣服の洗濯など親の負担を考えると、冬よりも暖かい時期に始めるのがおすすめです。
《進め方のポイント》
◆「気持ちがいい」「気持ちが悪い」という感覚をもてるように!
オムツ交換時に「おしっこが出てすっきりしたね」「ウンチが出たからおしりをふこうね」などと、優しく声を掛け、おしっこやウンチをしたらスッキリすると気づいてもらいましょう!気持ちよさを感じることで、“オムツ外れ”がスムーズになってきます。
◆「おしっこやウンチはトイレでするもの」という事を知ってもらいましょう!
できれば“オムツ外れ”をする前に、“たっち”ができるようになったら、トイレまたはトイレの近くでオムツ交換をすることをお勧めします。それが不可能な場合は、替える場所を固定しましょう!なぜならおしっこやウンチは決まった場所で交換するということを学んでいくからです。
◆トイレに興味を持ってもらいましょう!
トイレの中が狭かったり、暗かったり、排泄後の水が急に流れる音が怖かったりするお子さんもいます。お子さんが楽しんでトイレに行けるように、お子さんの好きなキャラクターのカバーやタオルを置いたり、おしっこ・ウンチに関する絵本を読んだり、ご褒美シールを用意したりして、トイレに興味が持てるような工夫をしてみましょう!
◆生活の節目で誘っていきましょう!
トイレに慣れてきたら、「朝起きたら」・「ご飯の前に」・「お散歩の前に」・「外から帰ったら」・「寝る前に」等、生活の節目でトイレに誘うことでリズムがついていきます。
◆補助便座やステップ台の準備をしましょう!
家庭のトイレは大人用になっていますので、専用の補助便座やステップ台を用意しましょう!ステップ台は、自力で便座に座るのに役立つだけでなく、足が着くと安心でき力みやすいというメリットがあります。
おまるは、身体が小さいお子さんでも床に足が届くので、姿勢が安定します。トイレを嫌がるお子さんは、最初は、おまるから始めていくと、抵抗が少ないのでお勧めです。
《お子さんへの声掛けで気を付ける事》
◆「おしっこ」と教えてくれるようになっても、失敗や後戻りは当たり前です。
お子さんが失敗した時についつい「何で教えないの!」などと怒ってしまいたくなりますが、怒るとお子さんの排泄に対する意欲がなくなります。お子さんの気持ちに寄り添いながら「大丈夫だからね」と笑顔で声をかけ「今度はおしっこが出る前に教えてくれると嬉しいな」などと優しく一緒に着替えをすると、お子さんも安心するでしょう!
◆おもらしが心配だからと、ちょこちょこ声を掛けトイレに誘っていると、膀胱のおしっこを溜めておく機能が成長しません。しっかりと溜めて我慢する経験もさせていきましょう!
上記で説明をしたように、お子さんの脳と体の機能の成長に合わせて焦らずに進めることが大切です。
《保育園では、“オムツ外れ”が完了した後に下記のことを伝えています。是非参考にしてください》
◆男の子は立っておしっこする(3~4歳くらいから)
まわりに飛ばさず、便器に入るように練習しましょう。
◆トイレットペーパーは、必要な分だけ引っ張って切り、きちんとたたんで使う。レバーは、大小を確認してしっかりと流す。
◆ズボンやパンツを脱がずにおろして排泄する。
男の子は,はじめはひざまでおろして練習。次にパンツの上から出して練習。徐々にステップアップしていきましょう。
♡いつかは取れますので、焦らすに進めていきましょう♡
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